
まずは現実の数字から。 総務省が発表した調査(2023年時点)によると、倉敷市内にある空き家の数はなんと約31,540戸。
「3万戸」と言われてもピンとこないかもしれませんが、なんと5年前の調査と比べて約5,500戸も増えているんです。今もこの瞬間、空き家はハイスピードで増え続けています。
エリア別で見ると、中心部だけでなく、特に児島・玉島・真備・船穂といった郊外の地域で増えているのが特徴です。
なぜこんなに増えた?倉敷ならではの「4つの原因」
「家が足りないわけじゃないのに、なんでこんなに余るの?」と思いますよね。そこには、倉敷独自の背景が絡み合っています。
原因①:「家や土地を売るのは恥」という文化
玉島や児島など、歴史のある地域に多いのですが、倉敷には「代々受け継いだ土地や家を売るなんて、ご先祖様に申し訳ない」「恥ずかしい」という価値観が根強く残っています。 そのため、誰も住んでいなくても「ひとまずそのまま残しておく」という選択をする人が多く、これが“動かない空き家”を生む最大の原因になっています。
原因②:「市街化調整区域」の厳しいルール
倉敷市は、都市化を抑えるエリア(市街化調整区域)がとても広い街です。 こうしたエリアにある古い家は、法律の制限で「新しく建て替えるのが難しい」「お店など別の用途に使いにくい」というハードルがあります。売りたくても・貸したくても動かせず、結果として放置されてしまうのです。
原因③:やっぱり「新築」が人気
倉敷市は、新しい一戸建てが次々と建つ、全国的にも元気なエリアです。 そうなると、わざわざ築40年や50年の「間取りが古い」「冬寒くて夏暑い」「耐震性が不安」な古い家を選ぶ人が少なくなります。新築がどんどん建つ一方で、古い家が選ばれずにポツンと取り残されるという現象が起きています。
原因④:全国共通の「相続あるある」
空き家になるキッカケで一番多いのが、やっぱり「実家の相続」です。 親が亡くなった後、子どもたちはすでに総社や岡山、あるいは県外にマイホームを持って暮らしています。
「誰が実家を継ぐか、きょうだいで話し合いが進まない」
「片付けに行く時間がない」
そうして「とりあえずそのまま……」と先送りにしているうちに、5年、10年があっという間に経ってしまうのが典型的なパターンです。
数字の裏にあるのは「家族のすれ違い」
倉敷の空き家が3万戸を超えているのは、誰かが悪者だからではありません。「思い出があるから壊せない」「手続きがめんどくさい」といった、どこにでもある家族の悩みや先送りが積み重なった結果なんです。
ただ、倉敷は湿気が多い地域。家は人が住まなくなると、数年であっという間に傷んで価値が下がってしまいます。
「いつか考えなきゃな……」と思っているご実家があるなら、お盆や年末年始など、家族が集まるタイミングで「あの家、将来どうする?」って、かる〜い気持ちで世間話の延長として話してみてはいかがでしょうか?
早めに動き出せば、売るにしても貸すにしても、おトクな選択肢がたくさん残されていますよ!




