
【実家の売却】「ただ不動産屋に頼むだけ」では進まない?空き家売却でぶつかる“5つの高い壁”
こんにちは!
「誰も住まなくなった実家、そろそろ売りに出そうかな」 そう決意されたのは、本当に素晴らしい一歩です。ただ、いざ不動産屋さんに相談しようとすると、思いもよらない「ハードル」が次々と目の前に現れて、手続きがストップしてしまうケースが実はとても多いのです。
実家というものは、アパートやマンションを売るのとは違い、「家族の歴史」や「古い法律の縛り」が複雑に絡み合っているからです。
今回は、実家の空き家を売却する際に、高確率で問題になる「5つの壁」について、事前に対策できるよう分かりやすく丁寧にお話ししていきます。
壁その①:家の中が「親の荷物」で溢れかえっている
実家の売却で、最初に心が折れそうになるのが「実家の片付け」です。
タンスの中の服、大量の食器、昔のアルバム、趣味の道具、そして仏壇……。買い手の方に家を見てもらうためには、これらを綺麗に片付ける必要がありますが、いざ始めると「懐かしいね」と手が止まってしまい、一向に進まないのが実家片付けの“あるある”です。
何が問題?: 自分たちで片付けるには体力と時間の限界があり、業者に丸投げすると、家の広さによっては数十万円〜100万円以上の費用がかかってしまうことも。
アドバイス: 最初から完璧を目指さず、「まずは貴重品や書類だけ集める」など、少しずつ進めるのがコツです。
壁その②:名義が「亡くなった祖父母や親」のままになっている
家を売却できるのは、法律上「その家の所有者(名義人)」だけです。 もし、登記簿(土地の戸籍のようなもの)に載っている名前が、亡くなったおじいちゃんや、お父さんのままになっている場合、そのままでは売りに出すことができません。
何が問題?: 売却の前に「相続登記(名義変更)」をする必要がありますが、これには親族全員の同意(遺産分割協議書)や戸籍謄本が必要です。親戚同士で連絡が取れなかったり、意見が割れたりすると、それだけで何ヶ月も足止めを食らってしまいます。
現在のリアル: 今(2026年)から見ると、令和9年(2027年)3月31日という「相続登記の猶予期限」がすぐそこまで迫っています。期限を過ぎると罰則のリスクもあるため、一番最初にクリアすべき壁です。
壁その③:「隣の土地との境界線」がハッキリしない
昔からある古い実家や地方の土地にとても多いトラブルです。 「うちは昔から、このブロック塀が境目だから」と思っていても、正式な測量図面が残っていないケースが多々あります。
何が問題?: 今の不動産取引では、売る前に「隣の土地との境界をハッキリさせて、お互いにサインを交わすこと(確定測量)」が原則として求められます。これを行うには測量士さんへの費用(数十万円〜)がかかりますし、もし隣人と仲が悪かったり、隣の土地の持ち主が行方不明だったりすると、境界が決まらずに売却が頓挫してしまうことがあります。
壁その④:売った後に見つかる「雨漏りやシロアリ」の責任
古い家をそのまま(中古住宅として)売る場合、一番怖いのが「引き渡した後のトラブル」です。
今の法律(民法)では、家を売った後、買い手さんが住み始めてから「雨漏りがする」「床下がシロアリに喰われていた」「実は見えない柱が腐っていた」という不具合が見つかった場合、売り主がその修理費用を負担しなければならないルール(契約不適合責任)があります。
何が問題?: 「そんなの知らなかった!」と言っても、売った側に責任が及んでしまいます。
アドバイス: 古い家を売る場合は、事前にプロに建物診断(インスペクション)をしてもらうか、契約書に「古いので、売った後の建物の責任は一切負いません(契約不適合責任の免除)」という特約を入れてくれる買い手さん(不動産業者の買取など)を探す必要があります。
壁その⑤:今の法律だと「建て替えができない」土地になっている
昔は普通に家が建てられた場所でも、今の法律(都市計画法や建築基準法)に照らし合わせると、「一度壊したら、もう二度と新しく家を建ててはいけない土地(再建築不可)」になっているケースがあります。 例えば、「道路に面している幅が2メートル未満である」「そもそも公道に接していない」といったケースです。
何が問題?: このような土地は、せっかく古い家を壊して更地にしても、買い手さんが家を建てられないため、価値が大きく下がってしまったり、買い手がまったく見つからなくなったりします。
まとめ:大切なのは、問題を「セット」で解決すること
実家の空き家売却でぶつかる壁をいくつかご紹介しましたが、驚かせてしまったらごめんなさい。でも、決して「売れない」と諦める必要はありません。
実家の売却が難しくなる一番の原因は、「片付けは片付け業者」「名義は司法書士」「売却は不動産屋」と、バラバラに相談して、問題がごちゃ混ぜになってしまうことにあります。
「名義変更を進めながら、同時に境界の調査をし、残置物の処分費用を売却代金から相殺するプランを立てる」
このように、すべての問題をひとつのテーブルに載せて、チームで解決していくのが一番の近道です。
当窓口(一般社団法人相続と空き家の相談窓口)では、宅建士、税理士、行政書士、FPなどが一同に会し、こうした「実家売却の5つの壁」を最初から丸ごとサポートする体制を整えています。倉敷市や笠岡市とも連携して毎月無料の相談会を行っていますので、「うちの実家、何がハードルになりそう?」と、まずは答え合わせのような気持ちで、お気軽にお話ししに来てください。




