
倉敷市の児島地区には、昔ながらの街並みとともに、広い敷地に建つ立派な日本家屋や、長年にわたって家族が大切に守ってきた住宅が数多く残っています。
庭があり、和室が何部屋もあり、納屋や離れがある。今の住宅にはない魅力がある一方で、相続をきっかけに「この家をこれからどうしよう」と悩まれる方も少なくありません。
私たち一般社団法人 相続と空き家の相談窓口では、倉敷市を中心に毎月、相続や空き家についての相談を受けています。
その中でもよく聞くのが、
「親の家を相続したけれど住む予定がない」
「家が広すぎて管理できない」
「築年数が古いので売れないと思っている」
「兄弟で相続したので、どうすればいいか決まらない」
というお悩みです。
しかし、児島地区の古い家は、単純に「古い=価値がない」と判断するべきではありません。
古い家だからといって、すぐ解体しない
築40年、50年を超えた住宅の場合、「建物を壊して更地にした方が売りやすいですか?」とよく聞かれます。
しかし、答えは物件によって違います。
不動産の価値は、建物の築年数だけでは決まりません。
土地の広さや形状、道路との接し方、駐車スペース、周辺環境、建物の状態などを総合的に確認する必要があります。
古い家をリフォームして住みたい人がいるかもしれませんし、土地として利用したい人がいるかもしれません。
そのため、
①建物を残したまま売却する
②建物を解体して土地として売却する
③不動産会社などによる買取を検討する
といった方法を比較してから判断することが大切です。
先に数百万円かけて解体したものの、結果として「そのまま売った方がよかった」となっては意味がありません。
昔からある家だからこそ、確認したいことがあります
児島地区のように昔から住宅が建ち並んでいる地域では、現在の新しい分譲地とは違った問題が出てくることがあります。
例えば、土地の境界がはっきりしない、道路との関係を確認する必要がある、増築した部分が登記されていない、古い建物が登記上残っている、といったケースです。
何十年も家族が普通に暮らしてきた家でも、売却する段階になって初めて問題が見つかることがあります。
だからこそ、単に「いくらで売れるか」という査定だけではなく、
「この不動産を実際に売却するために、何を整理しておく必要があるのか」
という視点が重要です。
一番難しいのは「不動産」より「家族」のことも
相続した実家の売却では、建物よりも相続人同士の話し合いが難しくなることがあります。
長男は「売却したい」。
妹は「親の家だから残したい」。
別の兄弟は「遠方に住んでいるので任せたい」。
思い出のある実家だからこそ、金額だけでは決められません。
まずは「誰が相続するのか」「今後誰か住む予定があるのか」「維持管理を続けられるのか」「売却するならいつ頃なのか」を家族で整理することが大切です。
相続と不動産を別々に考えない
空き家の問題は、不動産だけでは解決できないことがあります。
相続人は誰なのか。
誰の名義にするのか。
相続登記はどうするのか。
家財道具はどうするのか。
そして、最終的に家をどうするのか。
これらはすべてつながっています。
そのため私たちは、行政書士として相続関係を整理する視点と、不動産業として売却の出口を考える視点、その両方から空き家問題を考えています。
大切なのは、単に「高く売る」ことだけではありません。
家族が納得できる形で相続を整理し、その家を次の人へつないでいくこと。
それが、相続した家を円満に手放すためのポイントだと考えています。
「この実家、どうしよう」と思ったときが相談のタイミング
空き家は、そのままにしていても状況が良くなることはほとんどありません。
建物は少しずつ傷み、庭木や草の管理も必要になります。さらに年月が経って次の相続が発生すると、相続人が増えて話が複雑になることもあります。
まだ売却すると決めていなくても構いません。
「親が元気なうちに考えておきたい」
「相続したけれど、何から始めればいいか分からない」
「こんな古い家でも売れるのか知りたい」
そんな段階から整理しておくことで、選べる方法は増えます。
一般社団法人 相続と空き家の相談窓口・正直不動産では、倉敷市・児島地区の相続した実家や空き家について、相続から売却まで一緒に考えています。
思い出のある家だからこそ、急いで処分するのではなく、家族にとって納得できる方法を探してみませんか。




